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#1 新暦96年某所――― 足元の感触を確かめるように踵を鳴らす、 久しぶりの転送でつい不安になってしまったが、無事到着したようだ 「あのな、ヴィヴィオたちが心配なのは分かるけど、 毎度毎度お前が何処か行くたびに呼び出されるあたしの身にもなれっての」 暇じゃねぇんだよ、とお決まりの文句を続ける相方をなだめながら洞窟の奥へ進んでいく、 もう十では足りぬ年月を経たと言うのに変わらぬこのやり取りに笑みを浮かべながら、 顔なじみの調査班と挨拶を交わしつつ、漸く開けた場所に出た 「なのはさん!」 こちらに気づいて開けた場所の真ん中で“それ”を見上げていた一人が振り返る その声で気づいたのか、一人、また一人と周囲に居た者たちが集まってきた 「なんだよ皆雁首揃えやがって、 同窓会かってーの」 「まぁまぁ、ヴィータちゃん、いいじゃない」 ヴィータのいうとおり、元六課フォワード部隊全員が揃っていた、 なのは同様第一線を退いたものも中にはいるが、全員決して暇を持て余す立場でもない 「通信の目処が立ちそうだって聞いたけど、どう?」 「うん、いまユーノとシェリーが頑張ってるところ」 フェイトに促されて“それ”のところまで行く、 稼動状態ではないのか魔力反応らしきものは無い 「あれ?」 「どうしたんですか、スバルさん?」 “それ” ―――ロストロギア『カレイドスコープ』の本体を間近に見て、 首を傾げるスバルにエリオが声をかけた 「うん、あの子達と一緒に十二個の端末が落ちたんだよね?」 「そのはずですけど―――あれ?」 首を傾げながらスバルの見ている祭壇―――端末の収められていた場所を見ると 「そう、二十一個全部あるんだよね」 「ユーノ君、どういうこと?」 祭壇の手前に立つ、四十になろうかと言うのに未だに貫禄の付かない優男に問う 以前、一度髭を生やしてみたものの身内全員に爆笑されてやめた過去があるのだが、 そのあたりは余談だろう 「推論の域を出ないけど、 このロストロギアは平行世界同士で自分自身を補完しているんじゃないかな」 もちろん伝え聞くとおりの性能があればだが 並行世界Aで起きたトラブルに対し、起きていない並行世界Bの情報を上書きすることで 無かったことにする、と言うわけである 「それだと理論上壊せない訳ですよね?」 「うん、移設も難しいだろうから、 コレを封印するにしてもどうしたものだろうね」 ロストロギア指定されるものは使い方次第によっては極めて危険な代物ばかりであるが、 このような辺境の無人世界に観測員以外の人員を配置し続けるのもあまりメリットが無い 果たしてどうしたものか 「まぁその辺はお偉方の判断次第だろ、 それで、本題はどうなんだよ?」 難しい話に面倒になったのかヴィータが話を戻す、 これで最前線では部隊指揮官だったりするので不思議である 「大体できたよ、後は試してみるだけだね、 『カレイドスコープ』を中継して普通の次元通信の要領でデバイスに送れるはずだから」 だれかやってみる? と手元にコンソールを呼び出しながら問う 「どうしようか?」 「なのはさんどうですか、ヴィヴィオ達心配でしょ?」 それを言うならスバルもだけどねと言いながら、 特に反対意見も無い様なので頷いてユーノに指示を出す 「さて、それじゃ始めるよ」 キーを叩くユーノにあわせカレイドスコープに薄い明かりがともる、 さて、繋がるかなと思いながらなのはは空間モニターを開き呼びかけた #2 新暦78年――― 聖王医療院 「あ―――」 目を開けて最初に飛び込んできたのは、 泣きそうな顔で自分の手を握るフェイトの姿だった 「フェイトさん……」 「よかった…… ずっとうなされてたから心配したんだよ?」 酷く寝疲れをしているが、魘される様な夢を見ただろうか? 内容が思い出せないが、夢の内容を常にはっきり覚えている人間は居ない、 大方、軟禁されていた頃の夢でも見たのだろう 「皆に伝えてくるね、 あ、何か食べるもの持ってきた方がいいかな?」 勇んで席を立つフェイトに苦笑する、 空腹なのは事実だが、やはりフェイトから見ればまだまだ子供の域を出ないのだろうか 「いい女じゃねぇか」 病室の窓から聞こえた声にそちらを向くと、 窓枠に人がぶら下がっていた 「何でそんなところに居るんですか?」 「なに、やれ検査だなんだと面倒なんでばっくれたところでな、 で、通りがかったら逢瀬の最中だったんで」 空気を読んで窓の外で見てた、と窓枠に腰掛けて言う男 一般論として、人それをデバガメという…… 「そりゃ日ごろからあんな女の世話になってりゃ肉付き薄い女に興味もわかねぇか それで、坊主―――もうやったのか?」 「んな……なななな」 「何を」と男の言葉に返しかけ、その内容を直感的に察して、 エリオは耳まで真っ赤になって言葉に詰まった 「なんだよ勿体ねぇな―――それともあれか、 他に囲う女が……」 「プラズマザンバー!!」 轟音立てて振りぬかれた雷光の剣から身をかわす、 病室がずいぶん風通しがよくなった気がするが気にしてはいけない 「子供に! 何を!! 吹き込んで!!! いるんですか!!!! 貴方は!!!!!」 いつの間に戻ってきたのか、肩を震わせて叫ぶフェイト 「ネンネじゃあるまいしそんな目くじら立てるもんじゃねぇだろ、 それとも―――その歳で“まだ”なのか?」 もしくはそっちの趣味かなどといぶかしむ男、 実際にそういう噂が立っているのは間違いではないのだが 「ここにいたのかランサー」 その時、 この状況に対し、どこから突っ込めばいいのかと言った表情でアルトリアが顔を出した 「フェイト、食事はこの荷車で良かったのでしょうか? 一人分にしては些か多すぎる気がするのですが」 「あ、うん」 運んで来たカートの積荷(食べ物)に頷く、 状況を無視したかのようなアルトリアの態度だが、 どうやらフェイトに冷や水を浴びせる効果はあったらしい この男―――ランサーとフェイトの相性はあまり良くない 粗野と几帳面と言う性格面の齟齬は言うに及ばず、 こうした下世話なやり取りとなるとフェイトは些か潔癖過ぎる 「では荷車はこの辺に置きます、 ―――待てランサー、どこへ行く」 「もともと声をかけたのはついでの寄り道なんでな、 うるさいのが来る前にふけさせて貰うぜ」 言うなり窓枠に手をかけて出て行くランサー、 サーヴァント最速の名は伊達ではないのかあっという間に見えなくなる 「逃げられましたか」 間一髪で出遅れた形でシスターシャッハが病室に現れた こちらの方は既に石化の影響は無いらしく、 取り立てて怪我も無い為いつも通りの法衣姿である 「追います、シスターは下を あの英雄は生き延びることに関しては最優と言って良い、 森の中でサバイバルとなれば恐らく並みの騎士では歯が立たないでしょう」 医療院の敷地の外はそれなりに木々なども生い茂り、自然豊かな山並みもある そんなところに逃げ込まれれば並みの魔導師では見つけることすら困難である それ故に、逆に下に飛び降りたのではなく建物の上に登っている可能性もある 「手伝った方が良いのかな?」 「いえ、それには及びません、 ランサーにしてもここに現れたのは彼なりにエリオを認めた故でしょう、 あるいは此処に戻ってくる可能性も否定できません」 その時は任せます、と言うと、 こちらも窓枠に足をかけ、一蹴りで飛び上がる、 数度とかからず屋上へ消えていくその速さは一陣の風のようであった 「あぁいう男の人にはなっちゃ駄目だからね、エリオ」 みなが立ち去り、食事の用意をしながらのフェイトの言葉に エリオは苦笑いしながら、はいと頷いた どちらかと言うとヴァイスに近い性格なので 自分には到底真似できないだろうというのもあるが、 ―――槍技に関しては教えを請いたいほどなのだが、きっと反対するんだろうなぁ などと思いながら、少年は箸を手に取った #3 ミッドチルダ地上本部八神はやて二等陸佐執務室 「はい、どうぞ」 ノックの音にはやては作業の手も止めずにそう言った 「失礼します、 シグナム二等空尉、スバル・ナカジマ防災士長両名、 本日より現場に復帰いたします」 ならんで入るなりびしりと隙無く敬礼する二人に頷く、 二人とも重症では済まない傷であったはずだが、突貫工事で治してきてくれた様だ 正直に言って本来なら当面休ませてやりたいところなのだが、 現実問題として人手が足りないのでそういうわけにも行かない 「早速で悪いけど、こっちが今現在分かってる分の資料になってる、 それと、近日中に地球に出張してもらうかも知れへんから二人もそのつもりでな」 「はい」 「了解です」 二人が資料を受け取った所で誰かが入ってきた、 「シグナムさん、スバルさん、 おかえりなさーい!」 「ただいま、ヴィヴィオ久しぶり……って、 増えてる?!」 見覚えの在る金髪とオッドアイの―――二人組に面食らい、 目を丸くして、スバルはとりあえず大きい方のヴィヴィオの頬を引っ張った 「ひひゃい、ひひゃい~!」 「変身魔法とかじゃないみたいだけど、どうなってんの?」 機人モードのセンサーまで使ってひとしきり確認し、 とりあえず変装の類でないと理解して、スバルは改めて問いかけた 「なんだ、お前は聞いてなかったのか?」 「目を覚ましてすぐ調整やって、荷物整理したらこっちに直行でしたから、 詳しいことは何も」 移動中は寝てましたし、と言うスバルにシグナムはそうだったなと頭を掻いた 「まぁなんと言うか、 ―――ちょっと違う未来から来たヴィヴィオなんよその子、 あと一緒にヴァイス君とスバルの子供いうんも来てる」 「私の子供、ですか?」 それは、会ってみたいような怖いような、とスバルが興味深げに呟く、 実際問題としてそもそも真っ当な生殖、出産が可能なのか不安なのが怖い理由である 「みんな向こうで待ってるんだよ」 「そうだな、面倒なところは私と主はやてで片付けておく、 お前は先にみなに顔を見せて来い」 シグナムにそう言われ、ヴィヴィオ(×2)に連れられて休憩室に向かう、 途中、大雑把に二人に説明を受けたがいま一つ駆け足過ぎて理解できなかった で――― 「あの子が、そう?」 休憩室のベンチに座りボーっとしている少女を指しての問いに皆が頷く、 ヴァイスの子供だという青年の話によれば普段はもう少し明るい子であるらしい 「機人モードの制御とか、 いろいろこっち来る前から思いつめてるとこがあったからなぁ」 心配なんだけど、どうしよう? と言うヴィヴィオ(大)に対し、 大丈夫任せてと、胸を張って答えるスバル まったく持って根拠の無い自信であるのだが 「ほんとに大丈夫、あんた?」 「大丈夫だよティア、平気ヘイキ」 一度なのはに目配せしてから、心配そうなティアナに向けて笑いかけ、 無警戒にひょいとスバルは少女の隣に腰を下ろした 「……お母さん―――」 「は~い、お母さんですよ」 隣の気配に気づいてようやく首を巡らせた少女に対し、暢気にそう答える 「怪我は―――いいの?」 「大丈夫だよ そっちこそ手、大丈夫?」 振動破砕の過負荷は並ではない、 骨格系が一撃で全損などということもありうるのである それをよく知るだけにスバルの心配は少女の体のほうだった 「平気だよ、そんなの……」 いま一つ会話のリズムが悪い、かと言って拒絶している訳でもない なんと言うか――― 「何か、不安?」 「ふぇ?」 成長に実感が無かったり、能力が制御できなかったりする状況で、 不安でないはずが無いだろうと思いながらも聞いてみる、 返答は無いがなんとなく当たりかなとスバルは思った 「いいんじゃないかな別に、 ヴィヴィオも、アルバート君も、別にそれで怒ったりしないでしょ?」 「そうだけど……」 「苦しかったり、悲しかったり、悩んでたりする時に傍に居て支えてくれて、 嬉しかったり、楽しかったりするときに一緒に喜んでくれる ずっと、そうしてくれる人達なら、迷惑掛けても言いと思うよ いつかその人が苦しかったり、悲しかったり、悩んでたりする時に傍に居て支えてあげて、 嬉しかったり、楽しかったりするときに一緒に喜んであげられれば」 それが友達で、家族で仲間ってことだよと締めくくる 別に捻ったところの無い唯ありきたりの常套句だがそれゆえに真実だとも言える 「なんか、綺麗に纏めたような、単に他力本願な様な……」 「別にどうでもいいだろ、お前の頭で考えて答えが出るわけでもあるまいし」 「ひどいカズ君、なんか私馬鹿みたいじゃない」 「馬鹿みたいって、 ―――そもそも頭よくないだろお前」 む~と唸ってそっぽを向く、 その様に誰かが笑い出し、気が付くとその場に居た全員が笑っていた 「ふむ、なにやら知らんが纏まった様で何よりだな」 「そうですね」 なのはも彼らの様子に笑みを浮かべながらライダーの言葉に頷く、 何だか士気が上がってきた気がするのは気のせいではなかろう、それは良いことだ 「なんでアルバート・グランセニックなのに“カズ君”?」 スバルの問いにアルバートが目をそらす、 その問いは彼が此処に来てから幾度と無く繰り返され、 ヴィヴィオ(小)も躍起になっている謎であるのだが 本人が黙秘を続けるため分からないままである 追求しようとスバルが身を乗り出しかけたその時だった 「アル、デバイスに通信が入ってるよ?」 ヴィヴィオの言う通り、 テーブルに置かれた待機状態のアルバートのデバイスに小型の空間モニターが開き、 着信を告げている 「発信者は―――あれ? レイジングハートになってる」 当の本人、レイジングハートとそのマスターは目の前に居るのだから そんな通信をする必要性はまるで無い、つまり――― “The communication from the other party ties.” 「まてRヴァリスタ―――なんかやな予感がする」 マスターの指示を豪快に無視してデバイスが通信を接続する 当人(機?)いわく“It is a most immediate priority”.との事で、 マスターよりも上位の命令によるものであるらしい 「18年後の私か、 どんな人になってるんだろ?」 接続に時間がかかるらしいRヴァリスタの映すモニターのノイズに目を向けながら、 期待と不安を乗せた言葉をなのはが口に出す 一応一つの可能性に過ぎないためそう“成る”とは限らないが、 皆思いは同じらしく、固唾を呑んで見守っている そして、 “The communication ties.” Rヴァリスタが報告し、モニターに一人の人物が浮かび上がった
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第141話 境界線上のフェイト 「嘘、だろ……?」 親友。 チェスター・バークライトにとって、クレス・アルベインとはそのようなカテゴリーに入る人物であった。 ダオスを倒す旅の仲間達の中でも、旅に出る以前からの仲であった。 そんな唯一無二の親友が、死んだ。 「おいおい、冗談キツイって。勘弁してくれよ」 この島でも無事に会えて。アーチェの死をきっかけに仲違いして。 それでも、お互いにまた会えると信じていた。 クレスがチェスターはきっと戻ってくると、マリアに喋っていたように。 チェスターが口に出しこそしないが、いつかまた一緒に戦えるだろうと考えていたように。 二人でルシファーに立ち向かう未来を夢見ていた。 「やめろよ、やめてくれよ……」 改めて、気づいてしまったのだ。 チェスターにとって、クレスは――。 「どうして、死んじまうんだよ……俺を、置いていくなよ……!」 ――かけがえのない親友だったという真実に。 「畜生、畜生っ、ちくしょおおおおおおおおおっ!」 どんなに悔やんでも、涙を流しても。 クレスはもう自分とは一緒に歩めないのだ。 馬鹿なことを話しながら笑顔を交わしたり。彼の放つダジャレを冷ややかな目で見ることも。 全部、消えてしまった。仲直りの機会は永遠に訪れない。 「返せよ……返せよっ、ルシファーッ! こんなはずじゃなかった全てを!」 ルシファーさえいなければ。 俺達の旅はこんな形で崩れ去ることもなかったんじゃないか。 「あああああああああああああああっっ!!!」 そう考えると、叫ぶしかなかった。 この行き場のない感情を胸の内に溜め込むには、少々重すぎた。 抗っても、手を伸ばしても。その手は大切な仲間には届かない。 目の前で死んでいく仲間達を見て、チェスターは何度も苦しんだのだから。 「クレスゥ……俺より先に逝くとかざけんなよ! 脱出は僕達に任せておけって言っておきながら下手こいてんじゃねぇ……!」 森の中に慟哭が響き渡る。 それは、自分が選択肢を間違えてしまった後悔と、謝る機会を失ってしまった悲しみに溢れていた。 「お前自身が死んだら、台無しだろうがっ!!! 自分を護らないで、他人護ってんじゃねぇよ! ああ、そうさ! それは俺にも言えるってか! だけど、そんなの知るかっ! 俺は、俺はなっ!!!」 涙を両の瞳からだくだくと流しながら、チェスターは空へと咆哮する。 こんな状況で叫ぶのは危険だ? 知ったことか、そんなこと。 叫びたいから叫ぶのだ。伝えたいから言葉にするのだ。 「それでも、生きていて欲しかったっ! 別れ際のこと、謝りたかったんだよぉっ、お前に!!!!」 届かない思いを風にのせて。 チェスターはこの世界に咆える。 否。吼えなければやりきれなかった。 「……クリフ、アルベル」 親友。それとライバル? フェイト・ラインゴッドにとって、クリフ・フィッターとアルベル・ノックスはそのようなカテゴリーに入る人物だった。 特に、クリフは自分の始まりとも呼べる人物だ。 忘れもしないあの出会い。 ノートンと一人対峙していたフェイトの前に颯爽と現れた金髪の大男。 「あの時は、助かったんだぞ。今回だってピンチの時にニヤついた笑みを浮かべてさ、来てくれるんだろうなって信じていたんだ」 その後の旅でも、クリフの助けは大きかった。 彼がいなければ自分は旅の途中で野垂れ死んでいただろう。 「何、死んでるんだよ……勝手に、死ぬなよっ! 僕よりも先に……どうしてっ!?」 時間が経つごとに死んでいく仲間達。 無論、フェイトも殺し合いを甘く見ているわけではない。 仲間が死ぬ可能性だって考慮している。 だが、感情は別だ。悲しくないわけがない、苦しくないわけがない。 「ルシ、ファー……! お前は、お前だけは……絶対に許さない!」 フェイトの中に滾る憎しみの炎が燃え上がる。 最初は皆生きていた。 長い旅路を終えて、それぞれの幸せを手に入れたはずだった。 それが、壊された。 他でもない、自分達が倒したはずのルシファーによって。 「返せよ……僕達が手に入れたはずだったこれからを! お前はどれだけ奪えば気が済むんだっ!!!」 他はいい、ルシファーだけはこの手で――殺す。 元の世界の仲間は二人しか生き残っていないけれど。 これ以上、失ってなるものか。 護る、この生命を糧にしてでも絶対に護り抜く。 しかし。 (ルシファーを倒しても、また復活するんじゃないのか?) フェイトの懸念はそこにあるのだ。 一度は倒したはずだったルシファーが蘇る。 死んだはずのヴォックスが参加者としてこの島に存在していた。 幾つもの不可解が重なりあって、解けないパズルとなってフェイト達を縛り付ける。 (もし、そうだとしたら全知全能としか言えないぞ……? 僕達は、本当にこの世界から抜け出せるのか? 少なくとも前みたいな方法は無理だ。 現に僕達は倒したルシファーによって“一度”は完全に負けている) ルシファーはやろうと思えば、最初の会場で全員を殺すことができるのだ。 それをやらない理由は知らないが、自分達は生殺与奪を完全に握られている。 つまり、この殺し合いの黒幕は人間の生死すらも操れる超常の力を持つということだ。 (真っ当な方法では倒せない……なら、どうすればいい?) 考える。何が正しくて、間違いか。 普段はこのような役目はマリアが担うはずだが、いないものを頼っても仕方がない。 幸いのことに、ソフィアは熟睡している。クリフ達の死亡を告げたことを想像すると、とてもではないが落ち着けるとは言えないだろう。 今のような落ち着いた時間こそ、考察を進めるべきだ。 (もう一度が二度と起こらないように) さて、どうする? どうやってこの殺し合いを終わらせる? 普通の勝利じゃ無理だ。絶対的な勝利が必要なのだ。 もう一度をもう二度と起こさない。 自分が考えつくあらゆる結末を想像して、破棄。 そして。その過程の末に浮かんだものは、本来なら考える可能性が微塵もないものだった。 (僕が、エターナルスフィアの支配者として……君臨する?) 絶大な力による恒久的な平和の創造。 つまり、フェイトがルシファーの代わりにエターナルスフィアの管理を行うということだった。 少なくとも、自分が支配者として君臨すれば、ソフィア達が死ぬまでの平和は確保されるのではないだろうか。 (だけど、そんなことが可能なのか? 前みたいに最後の悪あがきでもされるんじゃないか?) 前回はルシファーを倒しこそしたが、最後の最後に油断をしてしまい世界を滅ぼすトリガーを引かせてしまった。 (とりあえず、もう油断なんてしない。ルシファーは迅速に討つ。できるならば、奇襲みたいに相手が万全でない時を狙いたいけど……。 その為には、主催者側の内部を知らないことには動きようがないな) 今のフェイトには圧倒的に不足しているものがある。 それは情報である。 ルシファーが何の目的でこのような催しを開いたか。 そもそも、どうやって復活したか。 わからないことだらけの現状で下手に動くのは危険すぎる。 (そもそも、主催者側の内部を知ったとしても、だ。そこからどうする? 仲間を騙してでも向こうについて……隙を狙う? 僕の持つ力は有用だってことをルシファーは知っている。取り引きするには悪くはない条件だけど……上手くいく可能性は低い) 一度完全に敵対もしている身だ、自分が向こう側に取り入ることはかなりの難度であろう。 (……八方塞がり。何か事態が好転するキーが欲しいんだけどな) フェイトが思考に身を浸していたその時。 ドスドスと地面を踏みしめる音が身体を揺らす。 ブラムスだ。先程、帰りが遅いチェスターを迎えに行ったはずだが、もう戻ってきたのか。 振り返り、その背中には矢の回収から戻ってきたチェスターと。 「面白い奴を発見してな。すぐにでも行動を開始したかったのだが、ここで足止めだな。 どんな思惑があってその体を借りてるかは知らんが、話してもらうぞ。全て、な」 「いいえ話は歩きながらでもできるはずよ。時間は有限、ゆっくりしてる暇はないわ。 それと……久しぶり、とでも言えばいいのかしら。フェイト」 「ブレアさん……? というか、どうしたんですか、その体は! 裸ででで!」 「さっきの俺と同じ反応だな……無理もねーよなぁ」 レナスの身体を借りたブレア。 今この瞬間、フェイトは今まで足りなかった情報というカードを手にすることになる。 そして、そのカードをどのように使うのか。 裏切り? それとも仲間と共に戦い抜く? さあさ、いよいよ終盤戦。 ターニングポイントはもう顔を出している。 ――ここからが、正念場だ。 【D-05/朝】 【フェイト・ラインゴッド】[MP残量:75%] [状態:左足火傷+打撲(少し無理をした為に悪化。歩くにも支障あり)。クロード・アシュトンに対する憎しみ] [装備:鉄パイプ-R1@SO3] [道具:ストライクアクスの欠片@TOP(?)、ソフィアのメモ、首輪×1、荷物一式] [行動方針:仲間と合流を目指しつつ、脱出方法を考える] [思考1:アルベル……] [思考2:ルシファーのいる場所とこの島を繋ぐリンクを探す] [思考3:確証が得られるまで推論は極力口に出さない] [思考4:主催側の内部に潜入するか、このままの方針で行くか……] [備考1:参加者のブレアは偽物ではないかと考えています(あくまで予測)] [備考2:ソフィアの傷は全身に渡っています。応急手当にはしばらく時間を取られるかもしれません] 【チェスター・バークライト】[MP残量:30%] [状態:クロードに対する憎悪、肉体的・精神的疲労(中程度)、腹部に当身による痛み] [装備:光弓シルヴァン・ボウ(矢×???本)@VP、パラライチェック@SO2] [道具:レーザーウェポン@SO3、アーチェのホウキ@TOP、チサトのメモ、荷物一式] [行動方針:力の無い者を守る(子供最優先)] [思考1:この次は必ずクロードを殺す] [思考2:アシュトンも、もう許せねえ] [思考3:使えそうな矢を拾い集める] [思考4:どっちに向かったらいいんだ?] [思考4:レザードを警戒] [備考1:チサトのメモにはまだ目を通してません] [備考2:クレスに対して感じていた蟠(わだかま)りは無くなりました] [備考3:手持ちの矢は無くなりましたが、何本かはこの場で回収出来るかもしれません] 【ソフィア・エスティード】[MP残量:0%] [状態:気絶中。全身に『レイ』による傷(応急手当中)。ドラゴンオーブを護れなかった事に対するショック。疲労大] [装備:クラップロッド、フェアリィリング@SO2、アクアリング@SO3、ミュリンの指輪のネックレス@VP2] [道具:魔剣グラム@VP、レザードのメモ、荷物一式] [行動方針:ルシファーを打倒。そのためにも仲間を集める] [思考1:クロード、アシュトンを倒す] [思考2:平瀬村へマリアを探しに行く] [思考3:マリアと合流後、鎌石村に向かいブラムス、レザードと合流。ただしレザードは警戒。ドラゴンオーブは返してほしい] [思考4:ブレアに会って、事の詳細を聞きたい] [備考1:ルーファスの遺言からドラゴンオーブが重要なものだと考えています] 【ブラムス】[MP残量:90%] [状態:キュアブラムスに華麗に変身。本人はこの上なく真剣にコスプレを敢行中] [装備:波平のヅラ@現実世界(何故か損傷一つ無い)、トライエンプレム@SOシリーズ、魔法少女コスチューム@沖木島(右肩付近の布が弾け飛んだ)] [道具:バブルローション入りイチジク浣腸(ちょっと中身が漏れた)@現実世界+SO2、和式の棺桶、袈裟(あちこちが焼け焦げている)、仏像の仮面@沖木島、荷物一式×2] [行動方針:自らの居城に帰る(成功率が高ければ手段は問わない)] [思考1:放送後、方針を決める] [思考2:敵対的な参加者は容赦なく殺す] [思考3:直射日光下での戦闘は出来れば避ける] [思考4:フレイ、レナスを倒した者と戦ってみたい(夜間限定)] [思考5:次の放送までにF-04にてチーム中年と合流] 【ブレア・ランドベルド@レナス・ヴァルキュリア】 [状態:本当なら死んでる] [装備:なし] [道具:なし] [行動方針:プロジェクトの妨害] [思考1:レナスの死体を介して、ゲートの存在を知らせる] [備考1:ドラゴンオーブ以外のプログラムにも何らかの仕掛けを施しています。現在二個発動中] [備考3:他にも参加者を脱出させる方法を考えている、もしくは用意している可能性があります] 【現在位置:D-05東部】 【残り15人+α】 第140話← 戻る →第142話 前へ キャラ追跡表 次へ 第136話 チェスター 第143話 第136話 ブラムス 第143話 第136話 フェイト 第143話 第136話 ソフィア 第143話 第140話 ブレア@レナス 第143話
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前ページ次ページなのはクロスの作品集 時間が無いので、事態が沈静化したところからお送りいたします。 ユーノ 「こほんっ、無限書庫の闇の諸関連の本を全て漁ってみたんだけど、残念ながら暴走を止める方法はわからなかったよ」 シグナム「すまない。結局お前の案に頼ることになりそうだ」 シン 「しかたないさ(最初からそれほど期待してなかったからな)」 もしも無限書庫を探したぐらいで方法が見つかったなら、未来の世界でリインフォースは死んではいなかったはずだ。 あんな身近な場所を(仕事においては)切れ者であるリンディ提督が見逃すはずは無い。シンにとっては、念のために確認しておくか、ぐらいの気構えだった。 ザフィーラ「ではシン、そろそろ具体的な方法を聞かせてもらおうか?」 シン 「ああ、用は自動防衛プログラムの再生を遅らせればいいんだろ。なら、話は簡単だ。闇の書の中に入って直接そいつを破壊すればいい」 シャマル「闇の書の中に、って・・・」 全員「「「「え、ええぇぇ~~~~~!!!!!」」」」」 シンの言い出した作戦は、なのは達の度肝を抜き、ヴォルケンリッターを驚愕させた。 自動防衛プログラムがこちら側に呼び出せないなら、自分達で闇の書の中へ乗り込もうというのだ。 一見乱暴な理論に聞こえるが、時間の無い現状ではこれが一番手っ取り早く判りやすい。 なのは「そ、そんなことできるの?」 シン 「闇の書の特性にリンカーコアを持つ生物を『収集』する機能があっただろ。あれを使って内部に入り込む」 ヴォルケンリッターはリンカーコアだけを抜き出すことで、対象を闇の書に直接『収集』することは無かったが、本来は闇の書内部に丸々取り込むことも可能である。前の戦いにおいても、戦闘中にフェイトが闇の書に取り込まれる事態が発生している。 ヴィータ「ちょっと待てよ、シン。そもそもお前にはリンカーコアがねーだろ!」 シン 「ああ、それなんだけどな。どうやら、デス子とユニゾンしたときだけ、リンカーコアが発生するらしいんだ」 これは少なからず、古代ベルカの時代から存在していたヴォルケンリッターに衝撃を与えた。 自分達の薄れかけた記憶をたどってみたが、そんな話は聞いたことが無い。それならば、デス子と名乗る摩訶不思議なユニゾンデバイスは一体なんなのか? シャマル「そんな・・・リンカーコアがない人間が魔法を使えるようになるなんて・・・。(古代ベルカでもそんな技術はなかったはずなのに・・・それ になぜリインフォースとの戦いのことを細部まで知っているの?彼は一体・・・?)」 シャマルはシンに悟られないように、リインフォースにそっと念話で連絡を取る。 シャマル(リインフォース、あなたは彼の素性について何か聞いてないの? ) リインⅠ(いや、話してくれた以上のことは何も・・・。私も今回の事件が終わったら、聞かせてもらおうと思っていた。だが、まだ止めておこ う) ザフィーラ(奴が何者かなど、今はたいした問題ではない。我々は主はやての信じた人間を信じるだけだ) 守護騎士達にはそのやり取りだけで十分だった。 シンが裏表の無い人間なのは、一緒に暮らしていた彼女達が一番よく知っている。 彼が自分から話してくれないのは、それなりの理由があるからだ。あえて言葉に出さなかったが、誰もが心の中で納得していた。 アルフ「というかデス子は本当にユニゾンデバイスだったんだ!?」 デス子「もちろんです! いったいなんだと思ってたんですか! この作戦で汚名返上です! これからは食ってばかりの駄目デバイスなんて言わせませんよ! (そして、ご褒美に翠屋のシュー・ア・ラ・クレムをおなかいっぱい・・・ぐへへっ)」 デス子は誰に言うわけでもなく自身の決意を叫びだしたかと思うと、自身の妄想に浸り始める。先程からしきりにヨダレをぬぐっているから、どうせまた食べ物関係だろう。ちなみに、駄目デバイスの自覚はあったのか、と全員が思ったのは言うまでもない。 シン 「まぁ、こいつはいろいろ規格外だからな。(元人型兵器だし、中に正体不明のロストロギアも入ってるし)」 フェイト「でも、『収集』ではいるってことは『夢の牢獄』に囚われることになるよ。シンお兄ちゃんを信じてないわけじゃないけど・・・あの場 所は・・・・」 それこそ一番の問題だった。取り込んだ生物を無力化するための『夢の牢獄』は、心の傷が深ければ深いほど取り込まれやすくなる。 おまけに今回はタイムリミット付き、なんとか呪縛から逃れても防衛システムが再生すれば本末転倒だ。 シン「心配要らないさ、フェイト。俺の場合は、デス子と分離すればリンカーコアも消滅するし、そうなれば異物として『夢の牢獄』から弾き出 されるはずだ。あとは闇の書の闇を発見して破壊すれば終了だろ」 シンは安心させるために頭を撫でるが、フェイトの不安は消えていないようだ。 確かに不安要素は多い。『夢の牢獄』についてはフェイトだけしか体験しなかったため、あまりに情報が少なすぎる。 しかし、フェイトに涙目で上目遣いをされては、リンカーコアが消滅しても、『夢の牢獄』から出られないかもしれないとはとても言いだせなかった。 シャマル「・・・え、まさか、シン一人だけで闇の書の中に入る気ですか!」 ヴィ-タ「冗談じゃねぇぞ! たった一人で自動防衛プログラムを破壊なんてできるわけねぇだろ! アルカンシェルまで持ち出してようやく倒 した化け物なんだぞ!!」 焦りだすヴィータたちを尻目に、シンは厳重にケースに保管された赤い結晶を取り出した。 素人ならば唯の大きな宝石に見えただろう。だが、ここにいる人間にはソレがどれだけ危険なものか本能で理解できた。 シン 「そこでクロノから借りた(貰った)こいつの出番だ。レリックという名の超高エネルギー結晶体で、こいつを使えば、いくら自動防衛プ ログラムでも粉々に吹き飛ばせる・・・・はずだ」 なのは「でも、そんなすごいものを闇の書の中で爆発させたらリインフォースさんが・・・」 リインⅠ「私なら大丈夫だ。もともと闇の書は強大な魔法を収集するために作られたもの。そのくらいの魔力なら問題ないだろう」 レリックをその程度扱いとは、つくづくとんでもないロストロギアだ。 まあ、街の大半を破壊しておいて、まだ、本格的な暴走が始まってない、などと言い出すのだから始末におえない。 最初に作った人間はおそらく相当の天才だったのだろう。 リインⅠ「それより、シン。聴きたい事があるんだが」 シン 「なんだよ、俺が話せることは大体話したと思うけど・・・」 リインⅠ「主はやてのリンカーコアが元に戻るまで、一年は掛かる。『収集』で内部に入ったとして、お前はどうやって闇の書から出る気 だ?」 なのは 「え、どういうこと!!」 シャマル「なのはちゃんとフェイトちゃんを足したくらいの莫大な魔力を持ってないと、闇の書からの脱出は不可能なのよ。 いえ、例えあったとしても、夜天の書の主であるはやてちゃんのサポートがないことには・・・・」 それこそが、シンが一人で向かうといった本当の理由だった。 確かに皆で行けば生存率、成功率は上がったのだろうが、自動防衛プログラムを倒したとしても、 闇の書から脱出が出来なければ唯の自殺行為にすぎない。 ちなみに、ユニゾンによって魔法が使えるようになっても、シンに生まれる魔力はせいぜいC-。(エリオにもボロ負けしたし・・・) そんな貧弱な魔力では、はやてのサポートなしで闇の書からの脱出は不可能だ。 ヴィータ「まさか、死ぬ気じゃねえだろうな、シン!! だとしたらお前を生かせるわけにはいかなねえぞ!!!」 リインⅠ「私をあれだけ引き止めておいて、今更自分が消えるなどと言い出してみろ。 私はこの身が消えることになっても、全力でお前を止める!」 リインフォースの言葉を皮切りに、シン以外の全員が騎士甲冑やバリアジャケットを装備し、デバイスをシンに向けた。 ヴィータなど、既にカートリッジリロードを済ませている。 シン「し、心配しなくても大丈夫だ。方法はちゃんとあるから、絶対に生きて帰ってくるって!」 ヴォルケンリッター達の殺気立った視線を、シンは目を逸らさずに(冷や汗をかきながら)真っ直ぐ見返した。 あえて言わないがすさまじく怖い。方法が無いなんて言ったら、その場で再起不能になりそうだ。 そう思わせるだけの殺気がシンに向けられていた。 シグナム「・・・・・嘘はついていないようだな、安心したぞ」 そう、脱出の手段はある。だが、それは時間跳躍システムによる十年後への再転移によってだ。 時間を見積もっても、あと一週間はかかるはずだったが、色々調べた結果、 ご都合主義的に、スカリエッティが緊急時の強制再転送システムを組み込んでくれていた。 未練がないとはいえないが、どの道いつかは戻らなければならないんだし、 リインフォースを救って未来に凱旋するのも悪くない。 それと、もう一つ話しておくことがあった。 シン「あ、リインフォース。少し話があるんだけど・・・」 リインⅠ「なんだ?」 シン 「・・・定時までに戻らないようなら、さっき言ってたとおり、俺ごと闇の書を破壊してくれてかまわない」 リインⅠ「・・・お断りだ。弱音を吐くとはお前らしくないぞ?」 シン「ごめん、だけどさすがに今回ばかりは・・・・」 リインⅠ「シン、私もこの計画が成功すると信じている。一緒に八神家に帰る約束、忘れていないだろうな?」 シン「・・・そうだったな。少し弱気になってたみたいだ。(ここまで来て、後戻りはできない。絶対に成功させないと・・・)」 負けられない戦いを前に、シンはあの穏やかだった八神家での生活を取り戻す決意と、自身の全てをかけて戦い抜く覚悟を決めた。 『収集』の準備が整い、装備の最終点検をするシン。 持っていくものはできるだけ少ないほうがいいのだが、相手は精鋭が十人がかりでようやくしとめた化け物だ。 なのは達は今持っている物の中から役に立ちそうなものを選び、シンに手渡した。 ユーノ「これは小型のデバイスみたいなもので、いくつか魔法が登録してあるから魔力をそそげばオートで発現するよ。 まあ、本当はロストロギアなんだけど僕にとってはお守りみたいなものだから。」 シン「でも、そんな大事なもの本当に貰っていいのか?」 なのは『あげるんじゃないよ、貸すんだけだよ。あとで絶対ユーノ君に返してね」 そう言われても返すのは十年後になるのだから、どちらかといえばユーノのほうが忘れていそうだ。 苦笑いを浮かべるシンを見て、なのは達は不思議そうに顔を見合わせた。 ヴォルケンリッターからは魔力カートリッジをあるだけ貰った。 シグナム「我々全員分のマガジンだ。少しは魔力の足しになればいいんだが・・・」 ヴィータ「唯でさえ、キケンな戦いなんだ。装備だけでもしっかり整えておかねぇとな」 シン 「気持ちはありがたいんだが、さすがにこんなには持ってけないだろ!」 シンの目の前には魔力マガジンが山のように積まれている。 冗談ではなく、どこからこんなに集めたのかってくらいにマガジンの山ができているのだ。 シャマル「風呂敷に包めば問題ありませんよ。ほら、こんなに簡単♪」 シン 「ど、どんだけ・・・。じゃなくて、機動力も下がるし6,7個で十分だよ」 懸命に断ってなんとか諦めてもらったが、三人ともあからさまに残念がっていた。 天然の恐ろしさを改めて実感したシンであった フェイト「あの場所は本当に人の心を引き付けるから、何があっても夢だってことを忘れないで必ず帰ってきてね! 確かに夢は心地いいかもしれないけど、終わってしまった過去は変えられないんだから・・・」 シン 「だからそんな心配そうな顔するなって。帰ってきたら、またどこかへ遊びにつれてってやるからな」 フェイト「・・・・・うん、今度は海に行きたい。もちろん二人っきりでね♪」 シン 「・・・・さすがにそれは勘弁してくれ」 誰のものかはわからないが、背中に突き刺さっている幾多の圧迫感が「私も連れてって」と恨みがましく告げていた。 リインⅠ「この前と違って戦いの場は闇の書の中だ。おそらく奴の戦闘力も大幅に上がっているはず…。 例えお前が失敗しても、ここにいる誰もお前を責めはしない」 ザフィーラ「・・・・どんなことがあっても、必ず生きてもどれよ。リインフォースとお前を同時に失えば、あの主でも発狂しかねん。 多少心は強くても、いまだ、九歳の女の子なのだ」 シン「わかってるさ、できるだけ早く帰ってくる」 前に資料として戦闘データを見せてもらったときがあったが、あの化け物は半端じゃない。 四つ重なった物理魔法混合結界に、おそらく主力魔法だろう広域殲滅魔法。そして、幾多の魔導師達を絶望させた、ほぼ無限の自己再生能力。 例えレリックを使うとしても、困難どころかほぼ不可能に近い成功率だ。 (試しに計算してみたが、0が小数点の後ろに6つ並んだ時点で電卓を投げ出した) だが、どんなに希望のない状況でも、リインフォースを救えなければきっと俺は俺が許せなくなる。 大切な人たちを守れずに、何度も何度も後悔と懺悔を繰り返してきた。 それも今日限りだ。俺はリインフォースを救って前に進んでみせる! シャマル「準備は完了しました。いつでも行けますよ」 デス子「行きましょうか、マスター(これで皆さんともお別れですね)」 シン「それじゃ行って来る。(さよならだ、十年後にまた会おうみんな。その時はリインフォースも一緒だ)」 シンとデス子は闇の書の光に消えていった。 どれだけ時間がかかっても、必ず帰ると心に誓って・・・。 君たちに最新情報を公開しよう。 大切な人達を失った運命の日から数年。 シンの前に再び選択のときが迫る! 逃れられない過去、失った絆、そして現われるマユ・・・。 自動防衛プログラムが復活したとき、はたしてリインフォースの願いは彼に届くのか? 次回、GUNDAM PARUMA DESTINY 『夢の牢獄』 君もこのスレで、エクストリームブラスト承認!」 さあ、嘘設定はどれでしょう。 目が覚めると俺は自分のベットに寝転んでいた。おかしい。ユニゾンしていた筈なのに、いつの間にか服も私服に変わっている。 ・・・・・・自分のベット? 身の毛がよだつような感覚に、俺は急いで起き上がると見覚えのある部屋を見回した。 (・・・俺の・・部屋? ・・・だってあの日、俺の家は燃え尽きて・・・・) ここが二階であることなどまるで考えずに、ベランダから外に飛び降りた。 落下の勢いを殺すために回転着地を決めて、服が汚れるのも気にせず上を向く。 庭(そこ)から見上げた光景は、俺にとって信じがたいものだった。(そんな・・・これが俺の望んだ世界・・・) 何年も忘れていた、忘れようとしていたアスカ家が、そこにあるのが当たり前であるかのように悠然と建っていた。 これは・・・本当に夢なのか? いつも家族で過ごしていたリビング、母さんが料理を作りマユがソレを手伝っていた台所、 俺や父さんがよく寝転んでいたソファー。家と共に燃え尽きてしまった懐かしい思い出が次々と俺の中に蘇ってきた。 全てがあの日のままだ。みんなが逝ってしまった、あの時の・・・。 分からなくなってきた。これが・・・夢? 本当は、こちらが現実だったんじゃないのか? オーブは焼かれないで、母さんと父さんとマユとみんな一緒に平和に暮らして アレは全部俺の妄想で・・・本当は戦争なんて最初から・・・。 マユ「お兄ちゃん? 起きたの?」 シン「えっ、マユ? 本当にマユなのか!」 ドアを開けてリビングに入ってきたのは間違いなく死んだはずの俺の妹、マユだった。 通りすがりの女子中学生を見て、何度考えただろう。生きていたら13歳、ちょうどあんな感じだったのかと・・・。 マユ「な~に、お兄ちゃんまだ寝ぼけてるの? もう私の入学式は終わっちゃったよ」 シン「入学・・式? ・・・そうか、もう中学生だったな。制服もよく似合ってるよ」 マユ「ふふっ、ありがと?」 ああ、そういえば、今日は入学式だったな。 ずいぶん背も伸びたな、もう母さんと並ぶくらいにまで成長してる。もっとも俺や父さんに比べれば、まだまだだけどな。 マユ「朝ごはんは食べたの? 買い物に行ったお父さんもお母さんもカンカンだったよ?」 シン「あ、ああ、そうなのか? 入学式に行けなくて悪かったな、マユ」 マユがここに居る。一緒に喋って、一緒に笑って、もう一度同じ時間を過ごせる。 そう考えると今までくだらないことを考えていた自分が馬鹿みたいに思えた。何を馬鹿なことを考えてたんだ。俺の居場所はここ以外にないだろ。子供じゃあるまいし、魔法なんてあるはずがない。あれは夢だったんだ。 ははは、馬鹿みたいだな、まったく、この年になってまるでゲームみたいな夢を・・・。 マユ「もう! 近所のステラお姉ちゃんとレイお兄ちゃんも来てくれたのに、お兄ちゃんだけは全然起きないんだもん」 シン「・・・・・あ」 その一言が、俺の中の何かを粉々に打ち砕いた。 俺が守れなかったせいで死んでいった二人が、オーブに居るはずがない。心に焼きついた凄惨な記憶が、俺に何もかも思い出させた。 マユ「さ、皆のところへ行こう? みんなお兄ちゃんを待ってるんだよ」 俺はマユが伸ばしてくれた手を、乱暴に振り払った。 そうでもしないと飲み込まれそうだった。何も考えず、何の不安もなく夢を見ていられた・・この懐かしい幸福に・・・。 マユ「お兄ちゃん?」 シン「・・・・・・やめよう、マユ。俺がマユに会っていいのは思い出の中だけなんだ」 マユ「・・・・・お兄ちゃん、どうしてそんな悲しいこと言うの?」 シン「マユ達と一緒にそっちにいけば、俺は俺を待ってる守りたい人達を守れなくなる!それに、俺はそっちに行っちゃいけない!行っていいは ずがないんだ!!」 今でも夢に見る、マユや父さん母さんが死んだときのことを。 ステラが殺されたときの、レイが死んだときの、悪夢のような光景が頭から離れない。 そして、多くの命を奪ってきた自責の念は、俺が幸福に浸ることを絶対に許さなかった。 シン「命令に従って、多くの人の未来や幸せを奪ってきた。殺して、殺して、俺みたいに家族を失った人間をたくさん増やしてきた。 そんな俺が、みんなと同じところへ行けるわけが無い!」 マユ「・・・・せ、戦争をしたならみんなそうだったはずだよ! お兄ちゃんだけが悪いわけじゃないよ!!!」 シン「俺は多くの人を不幸にしておきながら、何の罰も受けてない。それどころか、俺は今誰よりも幸せなんだよ! そんなことが、そんな不公平が許されていいはずが無いだろ!」 マユ「・・・・・そんな」 シン「俺は戻って守らなくちゃならないんだ、帰って救わなくちゃならないんだ。そうして、犯した罪を償わなくちゃならなくちゃいけないん だ!そうじゃないと・・・俺は、俺はぁぁ!」 罪の意識に心が折れそうになる。頭がぐちゃぐちゃになって、もう何も考えられなかった。救えなかった。守れなかった。助けられなかった。 俺がもっと強かったら・・・。誰にも負けないくらい強かったら、この夢と同じ世界に居られたはずだ。 だからもう負けられない! 失えない! そのためにはどんなことをしてでも・・・。 マユ「もうやめて! お兄ちゃん。もういい、もういいよ」 シン「そんなわけが・・・・」 マユは俺に抱きついて、錯乱した俺を必死に止めようとしてくれる。突き放そうとした俺の腕は、マユの涙を前にあっけなく力を失った。 ああ、また大切な人を泣かせてしまった。俺はいつまでこんなことを続ければいい。 もう耐え切れなかった。人のやさしさが苦しい。誰かの温もりすら寂しい。そんな矛盾に何年苦しんできた? あと何回失って、あと何回大事な人を泣かせれば、俺は安息を得られるんだ・・・。 シン「ごめん、マユ。僕は・・・マユを・・・皆を・・・うああぁあぁぁああぁ」 マユ「大丈夫、もう苦しまなくていいよ。私達はここで幸せに暮らしてる。だから、泣かないで・・・・やさしいお兄ちゃん」 俺はマユを抱きしめていた手を離すと、マユと一緒にソファーに座った。 子供のころは二人で座っても隙間だらけだったのに、今ではぎゅうぎゅう詰めなのが、時の流れを思い出させて・・・なぜだか少し寂しかった。 シン「・・・・俺はやっぱり馬鹿だ。マユやステラを守れなかったから、替わりにリインフォースを救えば許されるかもしれないって、心のどこかで 考えてた。俺は許して欲しかったんだ。戦争だから仕方がないといって殺した人たち、守るといいながら見殺しにした大切な人々、そし て、目の前で死んでいったマユや父さん達に・・・・」 マユ「誰もお兄ちゃんのことは恨んでない。だから安心して、もうお兄ちゃんが苦しむ必要なんかないんだよ。一緒に向こうへ行こう。そうすれ ばそんな苦しみすぐに忘れるよ」 シン「・・・・そうかもしれないな。・・・俺も・・疲れた・・・・」 それができたら、この幸福な世界で一生を過ごせたら、俺はきっと最高に幸せだろう。 もう戦って大切なものを失うこともない。誰もが幸せで誰も傷つかない。たとえ夢でも、それは俺が叶えたかった一番の望みだったはずだ。 でも、約束したから・・・・。 なのは「あげるんじゃないよ、貸すんだけだよ。あとで絶対ユーノ君に返してね」 フェイト「・・・・・うん、今度は海に行きたい。もちろん二人っきりでね♪」 はやて「家族は信じあうもんやで、シン兄」 リインⅠ「シン、私もこの計画が成功すると信じている。一緒に八神家に帰る約束を忘れたのか?」 シン 「わかってるさ、できるだけ早く帰ってくる」 自分の心の内を明かして何もかも吐き出したおかげで、俺はようやくわかった。俺が望んでいたのが本当は何だったのか。 そして、いま何をすべきなのか。 シン「・・・・俺は、もう行かないと・・・・」 マユ「そんな・・・いや!絶対に行かせない!」 俺を必死で止めようとするマユを見て、心がずきりと痛む。 それでも、俺を待ってくれている人達のためにも、ここに留まることはできない。 シン「マユ、わがままを言うんじゃない。・・・・時間がないんだ」 マユ「どうして!? 戻ったらきっとまた苦しむことになるよ。お兄ちゃんは私達と一緒にいたくないの? ここには何でも有るんだよ。お兄 ちゃんが守れなかった物だって、おにいちゃんが欲しかった物だって!」 シン「・・・・」 マユ「望めばなんでも手に入るんだよ。それなのにどうして・・・」 シン「俺はここに来ても構わない。むしろあれだけ酷いことをしたのに、みんなといられるなら喜んでここに残る。でも、あいつはまだここに来 るべきじゃないんだ。俺の勝手な理屈でリインフォースまで死なせるわけにはいかないだろ?」 マユ「・・・・自分のことより皆のことを先に考える性格、変わってないねお兄ちゃんは」 マユは掴んでいた俺の手を自分の両手でそっと包み込んだ。 マユ「・・・・・悔しいけど、お兄ちゃんにとって私達はもう過去なんだね」 シン「・・・そうだ、過去は消せない。だからこそ、唯の自己満足でもいいから、新しい仲間を守って、一緒に未来を作らなくちゃいけないんだ。 それが、俺の贖罪だから・・・」 マユ「少し寂しいけどしかたないよね、私達は死んじゃったんだから」 シン「ごめんな、マユ。これが俺の選んだ道なんだ。たとえ夢でも、もう一度話せて嬉しかった」 マユ「お兄ちゃん、私も嬉しかったよ。でも・・・」 シン「・・・そんな寂しそうな顔するなよ。そうだ、いい事考えたぞ!」 マユ「えっ?」 シン「何十年先かわからないけど、いつか俺の代わりに俺の仲間がそっちへ行くと思う。みんな優しいから、マユもきっと友達になれる。それな ら俺がいなくても寂しくないだろ。マユは強い子だから」 そこに俺はいちゃいけない。たとえ許されても、この血塗られた手でマユの頭は撫でられない。 この返り血を浴びた体じゃ、目立ちすぎてみんなと遊びに行くのも無理だ。 だけど、みんながマユと同じところへいけるなら、俺は・・・どんな敵とだって、戦ってやるさ。 シン「さあ、もういかないときっとみんなも心配してるぞ」 マユ「・・・うん、わかった。でも、何年かかってもいいから、お兄ちゃんもいつかきっと来てね。また、昔みたいに色んなことして遊ぼうよ。今 度はおにいちゃんの友達も一緒に♪」 シン「・・・・・・ああ、約束だマユ」 マユ「うん、約束だよお兄ちゃん」 その言葉を最後に、マユの体が輝き始めて、あっという間に消えていった。 輝きを放ちながら消えていくマユはとても綺麗で、とても可憐で、大げさかもしれないけど俺には天使のように思えた。 シン「何度も約束を破り続けてごめん。俺は最後まで悪いお兄ちゃんだったな。でも、俺は俺の全てを失ってでも、皆を守りとおすって決めたん だ。だから、さよなら、マユ。」 風に懐かしい塩のにおいが混ざっている。 シンが目を開けると、夕焼けに照らされた慰霊碑の前に立っていた。 色とりどりの花も今は茜色一色に染まっている。周りには誰もいない。波の音だけが静かに、そして延々とながれていた。 シン 「デス子、いるんだろ。いや、最初から居たはずだ」 デス子「・・・はい、あなたの傍でずっと見ていました」 たとえ服が変わっても、ユニゾンをとかない限り、俺達が離れることはない。 だったら、答えは一つだ。こいつはわざといない振りをしていた。 シン 「なんで黙って見ていた? たとえ見かけが変わっても、一声かければお前が居るとすぐに気付いたはずだ。 俺があのまま夢に飲まれたらどうするつもりだったんだ?」 デス子「マスターが夢の中に留まるなら、それでもいいと思っただけです。あれも一つの幸福の形ですから・・・」 永遠に夢を見続けることが幸福、か・・・そうかもしれないな。間違っている、「そんな幸福は偽者だ!」なんて言えるのは、 正義という言葉に踊らされた偽善者か、自分が幸せである事に気づいてない愚か者だけだ。 どん底に落ちた人間はそれがどんな幸福でも掴みたがる。そこには本物と偽者の境界線などありはしない。 俺がそうだったから、よくわかる。 シン 「一つだけ聴きたい事があるんだ。俺は・・・・マユが消えるとき笑っていられたか? ・・・それとも悲しい顔をしていたのか?」 デス子「・・・・終始・・・笑っていました。ご立派でした、マスター」 シン 「・・・・・・・・そうか、やっぱりお前は嘘が下手だな、デスティニー」 デス子「・・・私は、マスターの愛機ですから」 シン 「・・・情けない所を見せたな」 です子「いいんですよ(そんなところも含めて、私はマスターが大好きなんですから)」 シン 「・・・・ありがとう。そろそろ、行こうか。思ったより時間がかかったみたいだ」 住み慣れた家が崩壊していく。 俺の望んだ夢が消えていく。 残ったのは何もない闇と・・・目の前に立ち塞がる馬鹿でかい化け物だ。 シン「あれが、闇の書の闇。再生機能によって無限再生する化け物か。再生はほとんど終わってるな」 デス子「行きますよ、マスター。もう一度ユニゾンです!」 シン「感謝してるよ。たとえ夢だとしても、お前のおかげでもう一度マユと話せた。 その礼だ!今日この場所で、破壊しかできないお前の運命を俺が終わらせてやる!」 再び輝きを取り戻した赤い翼が深遠の闇に舞い上がる。 シンの魔法を使った初めての実戦が、今始まろうとしていた。 前ページ次ページなのはクロスの作品集
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登録日:2012/11/15(木) 16 42 49 更新日:2022/06/18 Sat 18 28 39NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 3番目 UQ HOLDER! アーウェルンクスシリーズ イケメン クーデレ テルティウム トラウマ フェイト・アーウェルンクス 人造人間 地属性 教師 石田彰 魔法先生ネギま! 「……遂にここまで来たか」 『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』の登場人物の一人である白髪の少年。 初登場は38時間目。 CVは石田彰。 【基本】 白髪に無機質な瞳、ブレザー姿が特徴の少年。 イスタンブールの魔法協会から日本へ研修として派遣された魔法使い。 天ヶ崎 千草が関西呪術協会に対して引き起こしたクーデターに便乗し、ネギ・スプリングフィールドらと敵対した。 中国拳法に酷似した強力な格闘術と、歴戦の猛者である近衛詠春ですら抗えない強力な石化の魔法を振るう強大な魔力を持ってしてネギ達を窮地に追い込んだ。 千草に協力したものの、彼の目的はクーデターそのものではなかったらしく、 京都での戦いではエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの介入もあり、撤退した。 ネギからはその得体の知れなさと目的の不明瞭も相まって、長い間、倒すべき敵として見なされてきた。 前述の身分は真っ赤なウソというか、偽称したものと思われる。 その正体はかつての大戦でナギ・スプリングフィールドら『赤き翼』らと敵対した秘密結社『完全なる世界(コズモ・エンテレケイア)』の残党で現リーダー。 首領の造物主(ライフメーカー)が作り上げた人造人間『アーウェルンクスシリーズ』の一体で3番目に製造された。 フェイト・アーウェルンクスも正確には偽名で、本名はラテン語で『3』を意味する『テルティウム』で、通称『地のアーウェルンクス』。 但し本人は本名を何故か気に入っておらず、仲間達にもフェイトと呼ぶように言っている。 性格は冷徹そのもので滅多に感情は乱さず、自らの目的の為にどんなえげつない行動も表情を変えずに遂行する程。 しかし京都での戦いでネギの一撃を受けて以来、彼に対しては妙な執着心が沸いたらしく、魔法世界での2度目の遭遇以降は彼を挑発する言動が目立った。 その背景には十年前に何度か戦ったナギの影響もあり、彼らを理解する為に趣味として戦争孤児達を救った事もある変わり者。 フェイトの従者である調、焔、栞、暦、環の5人も彼に救われた少女達である。 世界を救う為に魔法世界を終わらせる事を目的に生きてきたが、ネギやナギ、ジャック・ラカンらと戦う内に彼に内面にも変化が現れつつある。 余談だが紅茶よりコーヒー派。それもかなりのもので、日に7杯は飲むらしい。これには過去の出来事も関係している。 紅茶も嫌いではなく、レモンを入れたアイスティーも嗜む。 「よくあんな無粋な泥水を飲めるね。レモン? アイス? ありえないね。レモンは紅茶の風味を壊す。君、舌は大丈夫?」 (※主人公の発言です) 【戦闘能力】 作中最強クラスの実力の持ち主。 総じて強力な能力の持ち主である造物主の使徒の中でも際立って強力な実力を持つ。 前述の格闘術と魔法の巧みな使い方もあり、どの距離でも隙はない。 魔法一つとっても、対象を永続的に石にする強力な石化魔法や、石そのものを武具に変えたりと多彩。 地属性故、膂力に優れており、単純な拳打でも対象を芥子粒に変える程の破壊力を誇る。 ラカンでさえ一時翻弄されたネギの雷天双壮の常時雷速戦闘にも対応してみせる等、即応力も高い。 また使徒達は曼荼羅状の多重障壁を常に展開している為、 並の物理&魔法攻撃ではかすり傷一つ付けられないというチート能力をこれでもかというくらい持っている。 フェイトの場合は膂力の他タフネス性が特に突出しており、 未来の魔科学の産物である作中最強クラスの火力を持つ衛星レーザー砲の直撃を受けても五体満足の上、戦闘続行したというチートっぷり。 但し、最強クラスの更に上位のナギやラカン、エヴァには一歩譲る様子で、それぞれには苦戦する描写が目立つ(ラカンのみ創造主の掟で勝利した)。 【主な使用魔法】 石の息吹 フェイトの代表的魔法。 自身を中心に触れたものを石化させる、灰色の煙を発生させる。 京都編では数人を巻き込む程度の規模だったが、魔法世界編では建造物を丸ごと包む規模で発生させた。 石の槍 杭の形をした石を対象に向けて射出する魔法。 応用として障壁突破の魔法をかけて相手の魔法障壁を貫くバージョンがある。 冥府の石柱 多数の巨大な黒い石柱を空中に召喚し、対象に向けて一気に降り注ぐ魔法。 その巨大な運動エネルギーもあり、物理障壁を用いても防御は困難な上、石柱そのものは実体があるので魔法障壁も役に立たない。 石化の邪眼 指先から対象を石に変えるレーザーを放つ魔法。 石の息吹ほど規模は大きくないが、その分貫通力は高いようで広範囲を薙ぎ払うように使う事も可能。 ネギとの最終決戦では、無詠唱で左目から連射した。 千刃黒耀剣 無数の黒い剣を対象の周囲に召喚し、雨霰の如く降り注ぐ魔法。 切れ味と刃が閃く速度はかなりの物で、巨大な建造物をも一瞬で細切れにした程。 しかしクゥィントゥムには避けられ、ネギには素手で捌かれてしまった。 万象貫く黒杭の円環 無数の黒い杭を召喚し、対象に向けて放つ魔法。 射出後の軌道修正も可能な上、当たると石化するという厄介な魔法。 しかしある程度、抵抗は可能なのかラカンは当たっても肉体が貫かれただけで石化はしなかった。 地を裂く爆流 対象の足元より、大地からマグマを爆発的に噴出させる魔法。 ネギとの最終決戦で初使用。これに限らないがフェイトは無詠唱で魔法をぽんぽん繰り出すので、詠唱文が無いのが残念。 引き裂く大地 大地の広い範囲に渡り膨大な質量のマグマを噴出させ、それを大津波のような形で対象に降り注がせる魔法。 ネギとの最終決戦の際、最後の撃ち合いに使われる。ネギが繰り出した千の雷とぶつかり合ったが、明日菜の助けもあり対消滅した模様。 なおこの際、フェイトの過去がネギの脳裏に映像として逆流していた。 wikiで僕はアニヲタに……今は追記・修正は無理だと言ったよね。 ……遂にここまで来たか。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] できれば最後の最後まで敵であって欲しかったキャラクター。 和解路線が唐突過ぎるし、修学旅行初登場時と過去編とじゃ別人クラスだし路線変更丸わかりっすよ先生 -- 名無しさん (2013-10-08 16 38 30) 実は結構天然キャラだったりする -- 名無しさん (2013-11-15 00 55 09) まあネギま!自体最後は微妙だったから -- 名無しさん (2013-11-15 09 13 52) 続編の方にも青年姿で登場。今や太陽系世界、最強の大魔法使いだと… -- 名無しさん (2014-05-10 19 12 52) のどかとの距離感が好きだったな。「その呼び方嫌いなんだ」とか深刻な場面なのに思わず笑った -- 名無しさん (2014-05-10 21 44 50) ネギと最後に撃ち合った魔法は『引き裂く大地』ですよ! -- 名無しさん (2014-05-10 21 52 09) UQで出てきたな。ネギま時代はインフレしてて分かりづらかったが、改めて見ると実力が桁外れだな。不死身軍団一蹴とは -- 名無しさん (2014-05-24 11 36 46) UQでは今まで見せなかった戦闘技術も披露したし、ネギま時代より強そうだ。弱体化が示唆されるエヴァより実力は上回ったんじゃないか?太陽系最強とか言われてるし -- 名無しさん (2014-05-24 19 51 14) どーでもいいが、夏凛のボケ質問「ネギを一番愛していたのはフェイトか雪姫様か」にも答えたが、流石に殺されると察したのか途中でやめたシーンときたらwww -- 名無しさん (2014-07-25 21 10 26) ↑あれはねw -- 名無しさん (2014-07-25 21 48 18) ↑すまん、ミスった。ただまあ、エヴァが好きな相手はネギではなくナギと言ったからなんだろうが、ネギま時代と違って空気が読めるようにはなってる模様w -- 名無しさん (2014-07-25 21 50 16) 超至近距離でメンチ切り合いのシーン好き -- 名無しさん (2014-07-25 22 08 20) フェイトがヒロインのSSに需要はありますか…?(小声) -- 名無しさん (2015-01-08 16 42 28) ↑性転換? フェイトが女だとしたら? -- 名無しさん (2015-01-21 17 04 20) 男の娘というのはどうかな? -- 名無しさん (2015-02-03 21 45 59) 顔芸しすぎだろコイツ…… -- 名無しさん (2016-03-09 01 50 04) こいつも月読も魅力あったから京都編が一番好きだな -- 名無しさん (2016-09-01 09 34 03) √B(ANIME FINALエンド)だとネギとの和解直後に始まりの魔法使いによって致命傷を負わされて消滅してしまう。 -- 名無しさん (2017-12-17 17 30 06) UQだと真祖とか不死者にヤバいのが多くてなんか霞むな。描写の問題もあるんだろうけどフェイトがそいつらと比べてどっちが強いのかわかりにくい。 -- 名無しさん (2020-11-08 09 56 03) 実は『ネギま!』339話で歌を歌うのが得意という隠れた特技がある -- 名無しさん (2022-06-18 18 28 39) 名前 コメント
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autolink N2/W25-006 カード名:ソニックドライブ フェイト カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:1 コスト:1 トリガー:0 パワー:6000 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《クローン》? 【永】記憶あなたのターン中、あなたの思い出置場にカードがあるなら、このカードのパワーを+1500。 【自】アンコール[手札のキャラを1枚控え室に置く](このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードがいた枠にレストして置く) この…駄々っ子…っ!! レアリティ:R illust.藤枝雅 13/04/18 今日のカード。 記憶による自ターン1500パンプとハンドアンコールを持ったチェンジ先の「フェイト」?。 チェンジ元が思い出となる上、同エキスパンションにて思い出要因が一挙に増員されたため、記憶条件を満たすのは容易いだろう。 お馴染使い魔アルフの存在からプレイヤーターンであればコンスタントに9500までのサイズを見ることができ、2000/1CXを張るだけで“神の使い”天使などの1/1/7500キャラを応援+イベントカウンター込みでも相打ちまで持って行ける。 一方の相手ターンではアルフ込でもサイズが7000まで落ち、打って変わって割られる側となってしまう 手札との相談になるが、アンコールで維持しながら次のターンに繋げつつ再びパワー9500を叩き込んでやれば良い。 どのハンドアンコールにも言える事だが、盤面維持のためにおよそ1~3枚のキャラを消費することになるため、CXはカムバックアイコン(扉)を採用することが望ましい。 そういった意味では(ネオスタンにおいては)今いるべき場所 フェイトとは1/1アタッカー枠を奪い合う対極の存在となるだろう。 あちらはCXシナジーである代わりにハンドを要求せず、例えチャンプアタックとなっても手札損失ゼロで次のターンの盤面を埋めることができる。 ちなみに、「クド」で「ドライ」なので、約束やイメージチェンジでサーチすることができる。 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 新たなる力 フェイト 1/0 4000/1/0 黄 チェンジ元 「クド」? 「ドライ」?
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参加者に配られた名簿はこちら ネタバレ名簿はこちら 原作シリーズ 【高町なのは(A s)@魔法少女リリカルなのはA s】 【高町なのは(sts)@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【フェイト・T・ハラオウン(A s)@魔法少女リリカルなのはA s】 【シグナム@魔法少女リリカルなのはA s】 【ヴィータ@魔法少女リリカルなのはA s】 【シャマル@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【ザフィーラ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【キャロ・ル・ルシエ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【ルーテシア・アルピーノ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【クアットロ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【チンク@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【ディエチ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 ゲッターロボ昴氏の作品 【ゼスト・グランガイツ@魔法少女リリカルなのは 闇の王女】 【武蔵坊弁慶@ゲッターロボ昴】 リリカル龍騎氏の作品 【八神はやて(A s)@仮面ライダーリリカル龍騎】 【浅倉威@仮面ライダーリリカル龍騎】 【神崎優衣@仮面ライダーリリカル龍騎】 【アーカード@NANOSING】 【アレクサンド・アンデルセン@NANOSING】 【インテグラル・ファルブルケ・ヴィンゲーツ・ヘルシング@NANOSING】 【シェルビー・M・ペンウッド@NANOSING】 GX氏の作品 【ティアナ・ランスター@リリカル遊戯王GX】 【遊城十代@リリカル遊戯王GX】 【早乙女レイ@リリカル遊戯王GX】 【万丈目準@リリカル遊戯王GX】 【天上院明日香@リリカル遊戯王GX】 なのは×終わクロ氏の作品 【八神はやて(sts)@魔法少女リリカルなのはFINAL WARS】 【新庄・運切@なのは×終わクロ】 【ブレンヒルト・シルト@なのは×終わクロ】 【エネル@小話メドレー】 反目のスバル氏の作品 【ギンガ・ナカジマ@魔法妖怪リリカル殺生丸】 【殺生丸@魔法妖怪リリカル殺生丸】 【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反目のスバル】 【C.C.@コードギアス 反目のスバル】 【カレン・シュタットフェルト@コードギアス 反目のスバル】 【シャーリー・フェネット@コードギアス 反目のスバル】 【セフィロス@リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】 【アンジール・ヒューレー@リリカルなのはStrikerS 片翼の天使】 仮面ライダーリリカル電王sts氏の作品 【エリオ・モンディアル@デジモン・ザ・リリカルS&F】 【アグモン@デジモン・ザ・リリカルS&F】 【ギルモン@デジモン・ザ・リリカルS&F】 リリカルTRIGUN氏の作品 【クロノ・ハラオウン@リリカルリリカルTRIGUNA s】 【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@リリカルTRIGUNA s】 【ミリオンズ・ナイブズ@リリカルTRIGUNA s】 メビウス×なのは氏の作品 【ユーノ・スクライア@L change the world after story】 【L@L change the world after story】 【ヒビノ・ミライ@ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは】 マスカレード氏の作品 【フェイト・T・ハラオウン(sts)@仮面ライダーカブト】 【矢車想@仮面ライダーカブト】 【天道総司@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【相川始@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【キング@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【金居@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【泉こなた@なの☆すた】 【柊かがみ@なの☆すた】 【柊つかさ@なの☆すた】 ARMSクロス氏の作品 【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】 【キース・レッド@ARMSクロス『シルバー』】
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――9月23日。天気、晴れ。 夏の暑さがまだ僅かに残るそんなある日、二人の少女を乗せたバイクがハイウェイを疾走していた。 「ティア~、あとどれくらいで着く~?」 スバル・ナカジマはバイクを運転するティアナ・ランスターに後ろからそう声をかける。 「はあ……さっきからあんたは同じことばっか言って………… これでいったい何度目よ?」 先程から同じ質問を繰り返す同乗者に呆れながらも、ティアナはちゃんとその問いに答える。 「このままの調子なら夕方には着くからもう少し我慢してなさい。 誰のおかげでこうしして交通費が浮かせられてると思ってるの?」 「は~い……」 そう言うとスバルは黙ってしぶしぶと映り行く景色を眺めることにした。 (やれやれ……) そう思い苦笑いを浮かべながらティアナは視線を前から少し左手に移した。 そこには(まだ少し遠く離れた場所ではあるが)観光地として有名な美しい山脈が広がっていた。 ティアナたちが向かっているのはそのふもと――丁度山間部に囲まれる形で位置する場所にある街だ。 少し長い休暇を利用したちょっとした観光旅行―― スバルが唐突、しかも一方的に計画して、仕方無く付き合うことにしたティアナであったが、実は自身も密かに今回の旅行は楽しみにしていた。 折角の休み――それも親友との旅行だ。たまには思いっきり羽を伸ばしてみるのもいいかもしれない。 (――もしかしたら夕方前には街に着けるかもね……) 目線を前に戻しながらティアナはそう思った。 そして、街に着いたらそれから数日の間、どのようにして休暇をエンジョイしようかな、などと考えながらスバルに悟られぬよう微かに笑うのであった。 ――しかし、ティアナたちは知らない。 自分たちが向かっている場所は、あと24時間もしないうちに一躍『地獄』へと姿を変えるということを………… そして、自分たちがその地獄の強火に巻き込まれてしまう運命にあることも………… ――ティアナたちを乗せて走るバイクの遥か上を、一羽のカラスが不吉な鳴き声を上げながら羽ばたいていった。 なのはキャラクターズ in バイオハザード 目次へ 次へ
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ト、 ヽ\__ _,. ----=ミ、 >――-  ̄ ̄ ` 、 ト、 / / ̄ ヽ | i / / ,. V |/| / ,.イ / / / _/./ j/ / / / // / / ヽ ヽ ヽ´ | / / // / / ヽ. | | | ハ | /! / // ´7ヽ | | | ! ! ! } \| | | ! ! /_ |ハ -‐/ト、| | | ′ ∧ト、N V⌒刈 } // j,.ハ | | ,' | / Y j,.斗=ミ、 j/! / / | | ! ` '´ V / / / | | .人 ヽ _,. ∠ / / | | |. \\ _/イ/ / / ∧!ヘ ヽ. N ヽ _,. -=≦ / / / \|\| r― 〉// / /〉 ヽ 〈 \ r ―=≦ _//´ ̄ / | \ ヽ / | .| ,.イ / 人 /\ V | .|___/ . .| / / ヽ / >○ |___/ |/__/ ハ ●星光のGK なのはの暴走と止めれる唯一の人物(チッ!爆ぜろバカップル共byギャル夫) 【スキル】 『知恵の護り手』…その護り手は蓄えた知識を武器に守り抜く 相手がパワー、テクニックだった場合、セーブ+1 自動発動 【必殺技】 『アレスターチェーン』…無数の鎖でボールを縛る キャッチに+3、相手がパワーの場合更に+2 消費GP40 『トランスポーター』…ゼットンの技を自己流で再現したパス。ロングパス補正を無効 消費GP20
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autolink N2/W25-008 カード名:理想の家族 フェイト カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:8000 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《クローン》? 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、他のあなたの《魔法》?のキャラが2枚以上なら、そのターン中、このカードのパワーを+2000。 『私がずっと欲しかった時間だ… 何度も何度も夢に見た時間だ…』 レアリティ:R SR illust. おにねこ 登場ターン限定だが、僅か1コストでパワー10000でアタックできる。 条件も他の自分の《魔法》?のキャラ2枚以上と非常に緩い。 昨今の早出し優勢な環境においては、サブアタッカー的な存在として使いやすい部類に入るレベル2キャラだろう。 「フェイト」ネーム持ちなので使い魔アルフとの相性も良好。
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「ん、後はこれを持って行けば任務完了やね。」 今回の任務地は第162観測指定世界やった 任務内容はロストロギア、レリックの確保というもの その中でAMF搭載の未確認機も現れた 今回現れたんが全部であってほしいんやけど… って今考えても仕方あらへんか もうちょい情報がないとなぁ… さて、気持ちを切り替えてっと 「それじゃ、転送ポートに…あれ?」 「どうしたの、はやて?」 「いや、これ…。」 そう言って近くにあった水晶を拾う 「これって水晶…だよね?」 「さっきの未確認機持っていた物…じゃないよな。」 「こんな色をした水晶など、この世界には存在しない筈…。」 「でもこれ何の魔力反応もないですよね。」 となると唯の水晶なんやけど…何か気になるんよねぇ 「そうだ、アースラにユーノ君がいる筈だから聞いてみたら?」 「そやね。こーゆーんはユーノ君の方が詳しい筈やしね。」 そういえばなのはちゃんとユーノ君の関係って… 昔と何も変わってへん…仲のいいお友達レベルのままや 多分…あの二人の関係は一生あのまんまなんやろうなぁ 「気を取り直して転送ポートに行こか。」 「ただいま戻りましたー。」 レリックの方は渡してきたし、後はここを出るのを確認すれば一安心や って凄い量の料理があるな~ 「おお、何だこの食事の量!!」 「すごいわねー。」 「このへんはアコース君から。」 「あ、ロッサ来てるんですか?」 「クロノ君と一緒に本局まで護送だって。」 ロッサに挨拶くらいしとこうかと思ったけどクロノ君と一緒やったらお邪魔やね えーと、ユーノ君は…いたいた 「なぁなぁユーノ君、この水晶見たことあらへん?」 そう言ってさっきの水晶を見せる 「うーん………ちょっと見たことないな。どうしたの、これ?」 「さっき拾ったんや。何の魔力反応もないんやけど何か気になってな。」 「ふーん…じゃあ時間がある時でも調べておこうか?」 「それじゃあお願いな。」 「アースラ本局直通転送ポイントに到着。クロノ君とアコース査察官は転送室から無事出立!!」 エイミィさんから報告が入る これで一安心やな 「というわけで、みんなは安心して食事を楽しんでねー。」 『はーい!!』 それじゃさっきの水晶をユーノ君に…ってどっかいってもうた 後で渡せばええかな さっきの水晶を近くにあるテーブルにでも置いて私も食べよ みんなと集まって食事したりするんはやっぱ楽しいなぁ 集まったりするんは休みとか調整すればええんやけど一緒に任務やるんはあと何回あるか… 「はやてちゃん、どうかしたんですか~?」 「あ、何でもあらへんよ。」 「主はやて、いくつかよそった物をお持ちしたのですが…。」 「ありがとな、リインフォース。」 「いえ。ほら、リインも。」 「ありがとです~。お姉ちゃん。」 二人はホント仲がええなあ リインはリインフォースⅡゆうてみんなはリインと呼んどる 家の末っ子や 私等の中でもリインフォースに一番懐いとる リインがお姉ちゃんゆうんはリインフォースだけやしね 「もう、シグナム!!あなたはまた…。」 っと、向こうの方でシグナムがフェイトちゃんをまたからかっとる フェイトちゃん執務官の試験一回落とるからなぁ あの時はなのはちゃんが大怪我したって連絡が入ったんよね その時のフェイトちゃんはたしか試験真っ最中やったし… 落ちても仕方あらへんよね… フォロー入れといた方がええかな 「まぁまぁ、シグナム…。」 「し、試験の時に私が色々心配掛けたりしましたしー。」 「ま…それもそうだな。」 シグナムがからかうのをやめたのでフェイトちゃんも持ち直した 「でも、なのはがすぐに直ったのは悟飯のお陰だよね。」 「うん。悟飯君にはちゃんとお礼を言わないとね。」 なのはちゃんがすぐに回復したんは悟飯が置いていってくれた仙豆のお陰や なのはちゃんが大怪我したって報告受けた時私は仙豆を持ってなのはちゃんの所に向かった 酷い怪我やったんやけど仙豆食べさせたらすぐに直ってもうた フェイトちゃんには時間差があったためか、なのはちゃんが直ったって情報が伝わらへんかった ぶっちゃけそのせいでフェイトちゃんは試験に落ちたんよね ちょっとした運命の悪戯やね…これは 「そういえば悟飯の居る世界ってまだ見つかってへんのですか?」 ふと思ったことをリンディさんとエイミィさんに尋ねてみる 「ええ、まだ…。」 「ごめんね、必死に探してるんだけど…。」 「あ、いや、ええですよ。」 そう言ったものの気落ちしてまう… 悟飯がいなくなってから五年くらいは経つんやなぁ… となると悟飯は今十八歳くらやね… 無事っていうのはわかってるんやけど………会いたい… 悟飯……… 「………あれ?」 「どうしたの、はやて?」 「今何か光らへんかった?」 何かピカピカって… 「って、あー!!さっきの水晶!!」 「何か光ってるです~!!」 「でも魔力反応は何にも出てないわよ!!」 さっきの水晶がもの凄い光を発する 思わず目を瞑る 光が収まっってきたので目を開けると大きくなった水晶があり その水晶に映ってたのは… 「悟飯…。」 オレンジ色の胴着… 紺色のアンダーシャツ… ちょっとツンツンした短い黒色の髪… そしてさっきチラっと見えた背中にあった『飯』の染め抜き… 何よりあの顔つき… 「間違いない!!悟飯や!!」 そう言った後みんな水晶に注目する 私ももう一回悟飯の顔をじっと見てるんやけど… 悟飯…めっちゃかっこようなっとる 私かてもう十五やし、出るとこ出とるし、引っ込むとこ引っ込んどるし 女らしゅうなってきとると思っとる… せやから悟飯もかっこようなってるんやろうなぁと思っとったんやけど… 思っとった以上や 心無しか顔が赤こうなっとる気がする 心臓もバクバクしとる お、落ち着け、私 「あらあら、悟飯君すっかりカッコよくなっちゃって。」 「あの~、この人が…?」 「うん。孫悟飯君って言って私達の大切な友達で、はやてちゃん達の大切な家族。」 みんな水晶に映ってる悟飯にに色々話しかけてるんやけど… どうもこっちの声が届いてないみたいなんや… 「………孫の様子…少しおかしくないか?」 そう言われて悟飯の顔を見てみると…悟飯が険しい顔をしとる どないしたんやろ… そう思っとると画面が少し遠くなり全体像が見えるようになる 氷山の上に立つ悟飯、その悟飯を取り囲むように三人の男の人が空に浮かんどる 『やっと復興が進んできた町を破壊しやがって。何者だ…貴様等?』 向こうの声はこっちに届いてるみたいや でもなんか今物騒なこと 『俺は人造人間13号。そっちの大きい方が14号。もう一人が15号だ。』 『な!?人造…人間…だと…!?』 人造人間って… 「お姉ちゃん、人造人間ってなんですか?」 「悟飯のいる世界で破壊の限りを尽くした奴等だ。そのせいで数百億人いた人々が 数百万人にまで減ってしまったと聞いている。だが…」 「そーだよ!!人造人間は悟飯が倒したじゃねえか!!」 そや、人造人間は悟飯が倒した… 『驚くのも無理はない。16号以下の全ての人造人間は処分されたということになっている。』 『なっている…だと?』 『そうだ。他は知んが俺達三体は封印されているだけだった。』 『………。』 『だが数日前に大きな地震があってな。』 『…まさか!?』 『その通り。その地震の衝撃で俺達を管理していたコンピューターが再起動。 そして数日の調整の後、俺達を起動させたという訳だ。』 『貴様等の目的は?』 『孫悟空の抹殺。』 『父さんの!?だが父さんは…』 『孫悟空がこの世にいないことは知っている。だからもう一つの目的を果たさせてもらう。』 『もう一つの目的?』 『レッドリボン軍本来の目的…世界征服だ。その世界征服にもっとも有効なのは力による支配。 そのために町を破壊し、人間どもを殺そうとしたのだがな。』 「な!?」 みんなが驚く そないなことを実際に起こそうとするやなんて 『ふざけるな!!やっと平和になったんだ!!やっとみんな進めるようになったんだ!! またあんな地獄のような世界に逆戻りさせて堪るか!!平和は…未来は俺が護ってみせる!!』 『ほう…それはつまり俺達を貴様一人で倒す…と?』 『ああ、そうだ。』 『孫悟飯、貴様のデータはある程度入手済みだ。たしかに貴様のエネルギー値は一般人の それを遥かに超えている。だが貴様程度では俺達に万に一つも勝ち目はない。』 『それは…どうかな?』 そして 『はあああああああああああ…!!』 逆立った金色の髪、エメラルドグリーンの瞳の色、金色の気を纏った姿… 超サイヤ人になった 『ほう…。』 悟飯が超サイヤ人になった時氷山の端の部分が崩れ落ちる それが氷の大地に落ちた瞬間、三体の人造人間が悟飯に接近し攻撃を仕掛ける 「悟飯!!」 危ないと言おうと思ったら悟飯は三方向からくる攻撃を両腕と足で防御し 『はあ!!』 気で人造人間を吹き飛ばす それで吹き飛ばされた14号と15号は氷山に激突する だが13号の進行方向には氷山が無く、悟飯が13号に追い討ちを掛けようとする 13号は悟飯の攻撃が来る前に体勢を立て直し悟飯の攻撃を腕で防御し蹴りを放つ 悟飯はそれを体を引いて避け、連続で攻撃を放つ そのまま激しい攻防を繰り返す 途中で14号と15号が復活して悟飯に攻撃を仕掛けようとしてくる それに気付いた悟飯は当身で13号の体勢を崩して上空に退避する だが15号が悟飯の進行方向に先回りしておりそこからエネルギー弾を放つ それを悟飯は体の位置をずらして避ける 今度は悟飯の死角から14号が拳を放つ 悟飯は体を回転させ14号の腕を掌で弾いて距離を取る その先には13号がおり悟飯に攻撃を仕掛けてくる 悟飯はそれを腕で防御する その瞬間悟飯の両サイドから14号と15号が接近戦を仕掛けてきた けど悟飯は三方向からくる攻撃を防御と回避で凌ぐ 「凄い…。」 「三対一っていう不利な状況なのに悟飯君は全然負けてない。」 「悟飯、頑張れー!!」 三方向からの攻撃がほんの一瞬止まった時悟飯後ろに下がる そして三体の人造人間に向かって連続でエネルギー弾を放つ それは避けられたみたいなんやけど距離は取れたみたいや 『成る程…こちらのデータを遥かに上回る強さだ…。だが…』 『孫…悟飯…。』 『ソン…ゴハン…。』 14号と15号が悟飯の名前を言う てかあの二体喋れたんや… そう思とったら14号と15号の姿が消え、悟飯の後ろに現れる 悟飯には見えてるようで背後に蹴りを放つ 『な!?』 その蹴りが避けられてしまう 蹴りを振り切った瞬間、悟飯は14号に蹴りとばされ、その先に現れた15号に叩き落とされる 悟飯は途中でブレーキを掛けて氷の大地に叩きつけられるのを回避する その後、近づいて来た13号に接近戦を仕掛ける 『どうした、当たらないぞ。』 『く!?』 悟飯の攻撃が掠りもしない 13号は悟飯の腕を掴み膝蹴りを当てて蹴り飛ばす 蹴り飛ばした先には15号がおり、飛んで来た悟飯を斜め上空に蹴り飛ばす そしてその先にいた14号に殴り飛ばされ氷の壁に叩きつけられ、氷の壁に少しめり込む 『が!!…ぐ………。』 「悟飯!!」 悟飯は…よかった、無事みたいや 『何故自分の動きや攻撃がこうも簡単に見切られているのか?そう思っているだろう? 教えてやる。俺達の見た映像は全て俺達を管理していたコンピューターにリアルタイム で送られる。』 『…まさか!?』 『察しがいいな。そう、貴様の行動は全てリアルタイムで分析、解析されている。 その分析、解析されたデータは常に俺達に送られる。』 な、それじゃ… 『攻撃力、防御力、スピード、動きの癖、戦い方、その全てが手に取るようにわかる。 諦めろ…貴様に勝ち目はない。』 『誰が…諦めるか!!』 そう言い放ち悟飯は金色の気を纏い直し、体の周囲にあった氷を吹き飛ばし 14号と15号に接近戦を仕掛ける …悟飯の無事を祈ることしかできへん自分が煩わしい… 私だけやない…みんな助けにいきたいと思っとる 映像が映っとるんやから悟飯の居る世界の座標がわかるかもってシャマルにリンディさんに エイミィさんが調べてくれてるんやけど…まったくわからへんみたいや 助けに行きたいのに行けない… これは対応がいつも遅い今の管理局にも言えることや… ………悟飯は必ず勝つって信じてる…誰よりも せやけど…それでも心配はしてしまう… まして今は悟飯が圧倒的に不利な状況や… 悟飯… 「………ん?」 「どうした、リインフォース?」 「徐々にだが悟飯が押し始めてきている。」 そう言われて映ってる映像をみな凝視する ………ほんまや 悟飯に当たる攻撃が少なくなって悟飯の攻撃が当たり始めてきとる 「いいぞ、いけ悟飯!!」 次第に悟飯が有利になってくる 『馬鹿な…計算ミス!?…いや違う、これは…こちらの計算を上回る速度で進化、成長 しているのか!?この短時間で!?』 戦況はもう悟飯が完全に押してる 『これが…戦闘民族…サイヤ人…。』 急に14号と15号が後ろに下がり連続でエネルギー弾を放つ 悟飯はそれら全てを避ける その間に14号と15号は氷の大地に降り、悟飯も同じように降り立つ 睨み合っている時に15号が懐から…お酒?…らしきものを取り出し飲み始める それを飲み終えて懐にしまった後、14号と15号は斜め後ろ上空に飛び去った 悟飯もそれを追おうとして 『S.Sデッドリィボンバー!!!!』 突如、上空にいた13号が血ように赤い大きなエネルギー球を悟飯に向けて放つ 悟飯はそれを避けようと 『避けても構わんが、それが地球に激突した場合地球の半分は跡形もなく吹っ飛ぶぞ。』 『何!?』 な 「なんやて!?」 「そんな!!」 「卑怯な!!」 悟飯は避けるのをやめてその場に留まり、むかってくるエネルギー球を受け止める 『ぐ…ぐぐ…ぐ………ぐ…ぐ…!!』 少しずつ悟飯は後ろに滑っていく 「悟飯君!!」 「頑張れ!!」 『ぐ…ぐぐ…ぐ…!!』 「悟飯!!」 「踏ん張れ!!」 『ぐ…ぐぐ…!!』 「孫!!」 「あともう少しよ!!」 『う…お…お…おおおおおおおおおおおおおお!!!!』 悟飯はそれを斜め後ろ上空に投げ飛ばした 「やった!!」 『ハァ…ハァ…ぐあ!!』 「悟飯!!」 一時的無防備になった悟飯に14号と15号が体当たりを当てて悟飯を吹き飛ばす 悟飯は氷山に叩きつけられ、体勢を立て直す前に14号と15号が連続で拳を叩きつける そのまま悟飯は氷山にめり込み、氷山が崩れる 「悟飯!!」 悟飯はどうなったんや 「悟飯…あ!!」 悟飯の埋もれてると思われる場所から光が溢れ出す 大きな爆発音がしたのと同時に無数の氷の塊が吹き飛んでいく その氷を目晦ましにし、飛び出してきた悟飯が15号を殴り飛ばす 悟飯は飛んでいった15号を追いかける すぐに追いついた悟飯は15号に向かって 『だだだだだだだだだだだだだ!!』 連続で拳を放ち 『だああありゃああああああ!!!!』 また思いっきり殴り飛ばした そしてすぐさま両手を合わせてエネルギー波を放つ 『はあ!!!!』 悟飯の放ったエネルギー波は15号に命中し、15号をある程度吹き飛ばした後爆発を起こす そして煙が晴れる 「健在!?」 15号はボロボロになりながらも立っていた 『フッフッフッフッフッ…フ…ッ………フ………ッ…………フ…………』 だがすすぐさま爆発した 辺りにはチップとかタンクとかコードとかが散らばる その数瞬後、背後から14号が襲い掛かる 悟飯はそれを前に一歩出て避け、体を反転させバック転で距離を取った後14号に向かって突っ込んでいく そして悟飯と14号が一瞬交差する その数瞬後14号が爆発する 辺りには15号と同じようにチップとかタンクとかコードとかが散らばる そして悟飯は上空に行き13号と向かい合う 『14号と15号を倒したか。』 『次は貴様の番だ。』 『フフフ、それはどうかな?』 『何?』 『パワーアップができるのは貴様だけではないということだ。』 13号が少し手を動かすと先ほどのチップとタンクが13号目掛けて飛んでいき吸収される 『な!?』 『ハアアアアアアアア!!!!』 そして13号は肩と胸元は白銀色の肌で他は青い肌、逆立った赤い髪、 少し巨大化した体、瞳の色は全て黄色という姿に変貌する 『さて、どうやって殺してほしい?』 『なめるな!!』 悟飯は13号に接近し連続で拳と蹴りを当てる 『はあ!!!!』 最後に渾身の力を籠めた拳を放つ けど、13号はまったく微動だにしてへんかった 『何!?』 「そんな!?」 13号は左手で悟飯の顔を鷲掴みにして右手で悟飯のお腹を殴る 『ガハ!!』 悟飯が血を吐き出す 「悟飯!!」 13号は悟飯を掴んだまま急降下し、悟飯を氷の大地に叩きつける その衝撃で氷の大地は真っ二つに割れ、悟飯が海の中に沈んでいく ………悟飯が上がってこない 「悟飯!!」 悟飯は… 『はああああああ!!!!』 海から悟飯が猛スピードで上がってくる そして、13号の顎に膝蹴りを当て、首に回し蹴りを放つ その後、後ろに下がり両手を合わせてエネルギー弾を放つ そのエネルギー弾は13号に命中し、大爆発を起こす 「やったのか?」 『な!?』 突如煙の中から13号が現れ悟飯を殴り飛ばす 『うわあ!!』 殴り飛ばされた悟飯は氷山を三個ほど貫通し、その進行方向に現れた13号に斜め上空に 蹴り飛ばされ、また進行方向に現れた13号にハンマー打ちで斜め下に叩き落とされる 氷の大地に叩きつけられる前に悟飯はブレーキを掛けて空中に留まる 『これならどうだ!!かぁぁぁぁ…めぇぇぇぇ…はぁぁぁぁ…めぇぇぇぇ…』 悟飯がかめはめ波を撃つ体勢に入る 13号は何もせず佇んでいる 『波ああああああ!!!!』 悟飯がかめはめ波を撃った瞬間、13号は自分からかめはめ波に向かって飛んでいき かめはめ波の中に入っていった 『な!?』 「そんな!?」 「嘘だろ!?」 13号は少しずつ悟飯に近づいていく 『ぐ…ぐぐ…ぐ…!!』 悟飯も堪えようとしたんやけど、13号は悟飯の近くでかめはめ波から上半身をだして悟飯を殴り飛ばす 『うわあ!!』 殴り飛ばした悟飯を13号が猛スピードで追いかけ、悟飯の真横に来た瞬間 『が!!』 膝蹴りを当てて上空に吹き飛ばす 13号は先に上空に来ており、悟飯が目の前きたら悟飯の胸倉を掴み動きを封じて何度も悟飯の顔を殴る 「悟飯!!」 何発か殴った後、13号は悟飯を投げ 『S.Sデッドリィボンバー!!!!』 先程見せたよりも大きい血のように赤いエネルギー球を悟飯に向けて放つ そしてそれは悟飯に命中し大爆発を起こす 「悟飯!!!!」 『か………は…………。』 煙の中から悟飯が出て来た でも悟飯は…上半身の胴着が全部吹き飛び、傷だらけで、ボロボロやった… そのまま落下し、氷の大地に落ちた瞬間、超サイヤ人でなくなる 『ぐ…ぐ……ぐぐ…!!』 何とか悟飯は立ち上がろうとしているが、その前に13号が現れる 「もう…やめて…。」 13号は悟飯の顔を掴んで投げ飛ばし、悟飯の真横を走りながら肘打ちと膝蹴りを連続で当て また悟飯の顔を掴んで投げ飛ばす 悟飯は氷の崖の中を何度も跳ね返りながら氷の大地に落ちる 『が………ぐ……!!』 悟飯は何とか立ち上がるがその瞬間エネルギー波が悟飯に当たる 『うわあ!!』 悟飯氷の大地転がるように吹き飛びを滑りながら止まった 13号は悟飯に近づき首を掴んで持ち上げる 『が……あ…あ……ああ………。』 『地球最強の男もこれで最期か…。あっけなかったな。』 そう言った後13号は更に力を籠める 『あ…あ……ああ………あ…………。』 「はわわわわわわわわわ!!」 「やべえんじぇねのか!!これ!!」 「おい!!しっかりろ!!孫!!」 「気をしっかり持て!!」 「悟飯!!」 「悟飯君!!」 このままじゃ悟飯が死んでしまう いや…いやや 悟飯が死んでしまうなんて いや 悟飯 悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯悟飯 「悟はあああああああああああああああああああん!!!!!!」 『悟はあああああああああああああああああああん!!!!!!』 「!!」 気付いた時には俺は13号を蹴り飛ばし、その反動で奴から距離を取っていた 「ゲホ!!ゲホゴホゴホ!!ゴホ!!…はぁ…はぁ…はぁ…。」 何だ…今………はやての声が………聞こえた… 幻聴………いや、今もはやての声が耳の奥で響いてる… だけどはやての気は…感じない… ………そういえば…あれから…もう五年も経ったのか… みんな…元気かな… 「まだそんな力が残っていたのか!!」 13号が俺の近くまで来ており、右ストレートを放ってくる 俺は左手を翳してそれを受け止める 「何だと!?」 そうだ…俺はまだ…死ぬわけにはいかない 平和を護るためにも…あんな地獄のような世界を繰り返させないためにも そして…はやてやみんなにまた会うためにも 「はあああああああああああああああ!!!!」 俺は…今出せるだけの気を開放し爆発させ再び超サイヤ人になる ………自分でも不思議なくらい気が溢れ出て来る 俺が立ち上がるとのと同時に13号は右手を引っ込める 「ガア!!」 今度は左ストレートを放ってきたので、それに合わせる様に右ストレートを放つ 俺と13号の拳がぶつかり合う 「ウオ!!」 押し勝ったのは俺の方だった 13号が体勢を崩した瞬間に回し蹴りを放ち蹴り飛ばす そして13号に一歩一歩確実に、そしてゆっくり近づいていく 「馬鹿な!!何だこのエネルギー値は!?この戦闘力は!?ありえん!!計算を遥かに上回る強さ!! ありえん!!ありえない!!貴様、一体何なんだ!?何者なんだ!?」 「俺は、サイヤ人の誇りを持った地球人だ!!!!」 そう言い放ち気を更に開放すると氷の大地が割れ、俺と13号の周りは海だけになる 「貴様のような奴にこの星を…この地球を滅茶苦茶にされて堪るか!!」 「ク…オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」 13号は狂ったかのよに俺に突っ込みながら拳を放ってくる 「はあああああああああああああああああ!!!!」 俺も全身全霊を掛けた拳を放つ 「ガ!!」 13号の放った拳は俺の頭上にあり、俺の放った拳は13号の胴体を貫いた 「ガ…ア…ア…ア…」 突如13号の体が光り始める 「!!」 俺はすぐさま拳を引き抜き13号から距離を取る 俺がある程度の距離を取ったのと同時に13号は大爆発えお起こす その後、近くにあった氷の大地に着地し超サイヤ人を解き両膝に両手を掛ける 「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ………勝った……。」 危なかった…一歩間違えてたら確実に死んでた… あの時はやての声が聞こえてなかったら俺は… 「ん?」 ふと視線を感じて顔を上げてみたら空にはやての姿が映っていた はやてだけじゃなく、シャマルさん、シグナムさん、ヴィータ、ザフィーラさん リインフォースさん、なのは、フェイト、ユーノ、アルフ、エイミィ、リンディさん それに…リインフォースさんに似てる…妖精?小人?みたいな人も映っている ………幻覚…じゃないな はやてになのはにフェイトにユーノにアルフは大分印象変わったなぁ… ってあれから五年も経ってるから当然か 俺も成長したしね でも、アルフは何か小さくなったみたいだけど… そうやってみんなのことを見てるとはやてと目が合った もしかして俺のこと見えてるのかな?だったら声も届くかな? 「ありがとう、はやて。お陰で助かった。」 『ありがとう、はやて。お陰で助かった。』 「え?」 悟飯と目が合った思うたら悟飯がそう言ってきた 「もしかして悟飯君からもこっちの様子が見えてるんじゃない?」 「ホンマ!?」 そうなら悟飯と話たいことが山ほどある 「あ、あんな、悟飯」 いきなり水晶全体に罅が入る 「ちょっとまって!!」 「まだ壊れんな!!」 私等の願いも空しく水晶は粉々になってしもうた 「あ…。」 「悟飯君の世界が見つかる手がかりになるかもしれなかったのに。」 たしかに、ちゃんとしたとこで調べたら何かわかったかもしれへん でも 「でも、悟飯は無事やった。」 そう言っていつの間にか流れそうになってた涙を拭う 途中凄くハラハラしたんやけど悟飯は勝った 「悟飯が無事がわかっただけでも十分や。それに…」 「それに?」 「えへへー、内緒や。」 「ええー!?何それ!?」 みんなには聞こえへんかったのかもしれへんけど私にはちゃんと聞こえた 水晶が砕ける瞬間、悟飯が『必ずまた会える。』って言うたのを 悟飯がそう言うとなんでか本当に信じられる 理由なんてないんやけどな でも、私は信じる …もしかしたら…そう遠くないうち会えるかもしれへん これは私の勘やけどね 前へ 目次へ 次へ